2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

セム的な、あまりにセム的な

「海のエジプト展」inパシフィコ横浜に行ってきた。http://www.asahi.com/egypt/ なんていうかこう…地中海世界っていうか、エジプト的なものとギリシア的なものの節操のない融合っていうか。プトレマイオス朝なんて、ギリシア人のくせにファラオだしね。それ…

英国一の伊達男が昔はド変態だった件

え?いや、だから英国一の伊達男が昔はド変態だった件です、はい。ただしワイドショー的な話ではない。恐縮です。 ブライアン・フェリー。元ROXY MUSICフロントマン。中学時代から雑誌で見てきたブライアン・フェリーといえば「(それが半分ネタであるにせよ…

ちょっと気が早いか

昨日の宵の口から、秋が遠慮がちに顔を覗かせて、それは今日の昼前まで座敷でぶつぶつ言いながらお茶を飲んでいたようだけれど、またぞろ夏がずかずかと上がってくると気おされるように退散したらしいのに、覚えていたのか、今日の夕べからまた傍にいる。 そ…

どんぐりの音

吉祥寺ロンロン地下の啓文堂の前、英国式マッサージ店と、ワッフルを供する喫茶店の間に、よくワゴンが二台ほど出てアクセサリーなどを売っている。 NHKブックス別巻 思想地図 vol.2 特集・ジェネレーション作者: 東浩紀,北田暁大出版社/メーカー: NHK出版発…

The Dunes

鶴岡から酒田に向けて、日本海沿いを車で走ると、庄内砂丘の途中に浜中という村落がある。一面の防砂林に囲まれ、街道の両側に家々の点在する、いかにもうら寂しい場所で、子供の頃からこの土地のもつもの悲しさに、しかしある抗い難い魅力を感じていた。 数…

もの食うひとびと

本屋をぶらりと覘いたら、光文社から開高健のエッセイ集が新しく出ていた。冒頭、スタインベックの『朝食』を引いていたこともあり、改めて親慕の情が湧く。懐かしい。俺は一時この人に心酔していたのだ。白いページ―開高健エッセイ選集 (光文社文庫)作者: …

charisma

ここ十年ほどの日本語でいう「カリスマ」の意味合いについては、片腹痛いので無視するとして、元来の、スタンダードな意味合いとしての「カリスマ」のもつ感覚、ある種の危険性については、例えばナチズムを参照すれば、その瞬間、何人も免罪されないだろう…

土星の輪

ちょっと、ちょっとこう…プラネタリウムに行ってきた。 お決まりの、夏の大三角形の説明なんかがある中、ひとつだけ驚いた。知ってました?土星の輪の厚さって、わずか数十メートルだってこと。あのクリアでソリッドな印象の土星の輪が、そんなにも薄いもの…

ニル・アドミラリイ

「何事にも感動しないこと」。英語でいうところの「admireがnoだよ」ってことだろう。この言葉を日本に紹介したのは、明治の昔、森鴎外だけれど、とし経るにしたがい、キーワードになりうる言葉だと認めざるを得ない。 ある人が、古井由吉の書いたものを根を…

They say that…

彼ら(って誰だよ)が言うに、もはや実存的なものは死に絶えつつあるらしい。世界の全てがこう…フラットになりつつあると。漂白されて真っ白になりつつあると。 でもさ、でもですよ。批判にもこう…グラデーション的に無限のレイヤーがあってですね、つまり「…

Handsome Women

「ギャル」は、あれは完全に日本のドメスティックな現象だから別として、何ていうかこう…いわゆる'黒っぽい感じ'に憧れる女子たちを、ずっと不可解に思ってきたけれど、これをみてそれがちょっと解る気がした。もちろん俺が解っても仕方ないんだけれど。あれ…

Irresistiblement

そういや昔、バルタン星人っていたな。いやそんなことはどうでもいい。裏声に昇天。 このタイトルを見ると、いかに現代英語というものがフランス語の影響を受けているのかがわかる。「イレズィスタブルメント」と「イレズィスティブラマン」の違いしかない。…

Metamorphosis

寝床から起きようとして、起き上がれずに苦悶しながら、フとこれは何かに似ていると、そこだけ妙に明晰に思い至った。こ、これはグレゴール・ザムザ!虫かよ! 鳴呼苦しい。これで喀血でもすれば我国の正しい自然主義の系譜に連なると思ったりもしたが生憎そ…

それものぐるひにちかきは

はてなダイアリーのこのデザインは、何十種類もあって簡単に変えられるんだけど、それぞれにタイトルがついている。これは'cocoa'だと。色合いとかバランスとか、これ結構気に入った。マウスオーバーしないとはてなキーワードの存在がわかりづらい点がちょっ…

だどぅがでひいだ

だどぅがでひいだ。うぐっ…ぐべぼっ…ぎゃふんっ!(以下訳) 夏風邪ひいた。おまけにちょっとした怪我をして、咳やくしゃみをするたびに、ちょっと感動的なまでに患部が痛む。アウチ。 ナルホド「痛い」とはこういうことだったのかと再認識する。痛いだけで…

ものみな、かくて、さらめく

胞衣(えな)。夏の盛りに、手づから凪の海にて、母の与えしすべて。血も汗も、たんと流しましたと、悔いるような、詫びるような、味わうような、その横顔。 昼じゅうたっぷりと汗をかいた夕べに、丹念にシャワーを浴びて、清潔なシーツと肌の触れ合う音は、…

今なら、

『風の歌を聴け』の映画版が、ようつべですべて観れるみたいです。「今なら」と書いたのは、削除されるかもしれないから。されないかもしれないけど。だいぶ前にビデオで観て、もちろん原作の方がいいと思ったけど、小林薫若っとか、室井滋キモッとか、まあ…

On decency

勇気があるということは、こういうことをいうのだろう。表現者というものは、これぐらい愚直な方がいい。ところで音声の消された部分は、どうやら'bull shit'らしい。なぜ'bull shit'ごときが消されなければならないのだろう。それに第一、確かにthis world…