Un Homme et Une Femme

「だばだばだ、だばだばだ…」


カイエ・ソバージュ。「野生のノート」。

人類最古の哲学 カイエ・ソバージュ(1) (講談社選書メチエ)

人類最古の哲学 カイエ・ソバージュ(1) (講談社選書メチエ)

…さて。さてさて。二元論。多くの言語が「性」をもつように、人間は世界を「あれかこれか」の二つに分けて認識するという、独特のクセをもつ。


文化人類学レヴィ・ストロースの主著に、『生のものと火を通したもの』がある。例えばこんな風に考えてみようと思う。神話においてでも、神々の司る領分でもいい。いったい男と女、どちらが「生」でどちらが「死」だろうか。


 *    *    *


男は「硬い肉」であり、あるいは「硬い何か」である。他方で女は「柔らかい肉」であり、「柔らかい何か」である。


「硬いもの」とは、あるrigidなもの、solidなものであり、不動なもの、流れの止まったものである。「柔らかいもの」とは、あるflexibleなもの、liqidなものであり、たゆたうもの、流れ続けるものである。


さて生命とは、詰まるところ代謝のことであり、流動性であるといえる。それらは、死ぬと、固まり、動かなくなる。動きの止まったところに、流れの堰き止められたところに、もはや生はない。硬さは、「死」を暗示させるに至る。


 *    *    *


ところで、結局のところ、彼らのあこがれとは、欲望とは何だろう?陽だまりか、せせらぎか、それとも飛翔か。はたまた、彼女らのあこがれや欲望は?岩の香か、白壁か、それともやはり、飛翔のようなものだろうか。。。


しかしそれにしても、俺は一個の「死」だったのか。ま、前からそんな気はしてたけどね。なんつってね、ははは。は〜あ、と。下は神奈川県下は某所にある美容院の看板です。トイレではない。いやこんなトイレはない。